サックスのキィが重いときの作動修正

こんにちは、はらです。

サックスの修理の中でも、「バネの強さを調整してほしい」とご要望いただくことが多い、右手の小指のキィのひとつ、LowCキィ。

このキィはとても曲がりやすくて、動きが悪いことも多いです。そのせいでバネが余計に強くなっていたりもします。よくあるとはいえ見た目が正常であれば、キィ自体の動きが悪いことはほぼ気付かれません。

スッキリ動かします!

LowCキィとシャフトを画像で解説

YAMAHAのアルト・テナーサックスでよくある修理です。※バリトンサックスやSELMERのものなどはシャフト留めではないので、この修理は発生しません。

よくあるとはいえ見た目が正常であれば、キィ自体の動きが悪いことはほぼ気付かれません。
そしてタンポが傷んでいることが多いので、その場合は交換もオススメしています。

LowCキィの「バネの強さを調整してほしい」と言われる理由

  1. 小指で押さえるキィなのに、あまりにバネが強すぎて運指しにくい

  2. 逆に弱すぎてキィの戻りが遅い(開かない)

  3. 隣にあるLowD#キィとのバネの強さが違いすぎて運指しにくい

    ほぼこの3つのどれかに当てはまります。

    そして、キィ自体の動きの悪さはこれらすべての状況に関係しています。

動画解説もご覧ください

 

※シャフトに曲がりがないことを確認してから撮影しています。

 

なんで動きが悪くなるのかというと、ご覧の通り指の力でも簡単に曲がってしまうからです。ぶつけるとかはもってのほかです!

音が出にくい時、なんとなくギュッと押さえたくなりませんか??

力の掛け方次第では、それだけで曲がってしまうんです。

不幸なことに、LowCキィ付近のタンポは傷みやすくて吹きにくくなってることが多いです(練習中や片付ける時にはちゃんと水分取り除いてください!)

バネ調整の際にタンポが傷んでいれば、交換もあわせてオススメしています。

最後に

理由③で触れましたが、LowCキィはオープンキィ(=押すと閉まるキィ)ですが、隣合ったLowD♯はクローズドキィ(=押すと開くキィ)で、基本的にはクローズドの方がバネは強いです。ただ、このふたつのキィのバネの強さが違いすぎると運指しにくくなります。

そのため演奏者の好みによって強くしたいとも弱くしたいとも言われることのある箇所です。

ここの作動を直さないと、バネを弱くした時は上がらなくなり(理由①)強くした時には強くなり過ぎる(理由②)という問題が起こります。

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